【現場で使える梅雨のカビ対策】素材を傷めず根こそぎ落とす!

毎年梅雨の時期になると、カビによるクレームや緊急清掃の依頼が増える――そんな実感をお持ちの清方も多いのではないでしょうか。湿度が高まり、換気しにくくなるこの時期は、カビにとって絶好の繁殖シーズン。一度発生すると根が深く、再発も多いため、業務用の清掃現場では“即効性”と“定着予防”の両面からの対策が欠かせません。

そこで今回は、現場で役立つカビ対策の視点を整理し、業務用ならではの考え方とアプローチをご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。

1.カビが発生・再発しやすい条件

2.専門業者が押さえるべき現場視点とは?

3.カビ除去の成否は“洗剤選び”で決まる

カビは「湿度70%以上」「温度20~30℃」「皮脂やホコリといった有機物がある場所」で活発に繁殖します。つまり、人にとって快適な室内環境は、カビにも理想的な環境なのです。

加えて、最近では住宅・施設の高気密化や換気不足も影響し、特に建物の隅・裏面・通気の悪い場所ではカビが広がりやすくなっています。

こうした環境で一度発生したカビは、除去後も再発するケースが多く、素材の変色や構造内部への侵入によって清掃対応の難易度が上がることも。「目に見える範囲だけ対応して終わり」ではなく、素材や環境に応じた対策設計が求められるのが現場対応の実情です。

「ただ落とす」ではなく、素材・環境・汚れの性質を見極めて対処することが、業務用清掃のプロには求められます。

例えば同じ「黒カビ」でも…

  • ゴムパッキンに根深く入り込んで変色しているもの
  • 天井やクロスの裏面から染み出して広がったもの
  • 石けんカスやスケールと混在しているもの

…など、見た目は同じでも落とし方が異なるケースが多くあります。ここで鍵となるのが、pHと素材別リスクの知識です。

 

🔍 pHとカビ・素材の影響

カビの生育に適したpHは、おおむね4~6(弱酸性域)といわれていますが、大多数のカビはpH3~9という広い範囲でも発育可能。そのため、業務用洗剤のpH設計と使用場所の素材の相性が非常に重要です。

  • 塩素系洗剤(アルカリ性が多い)
     漂白力が高く除菌にも有効。一方で、木材や石材、塗装面では変色や傷みの原因に。
  • 中性/非塩素系洗剤
     素材に優しく、安全性も高いが、即効性や殺菌力で塩素系に劣る場合も。
  • 酸性洗剤
     石けんカスやスケール汚れとの混合汚れに強く、浴室床・タイルの水垢付近で効果的だが、金属部品への影響を注意。

✅ 素材別リスク早見表

素材・場所適したpHタイプ注意ポイント
ゴムパッキン、タイル目地塩素系(高粘度タイプ)高い漂白力で効果大。ただし、長時間放置には注意。
クロス・木製家具中性/非塩素系素材に優しいが、時間がかかるので時間配分が必要。
浴室床・石けんカス混在汚れ酸性複合タイプ水垢も同時に落とせるが、金属素材の腐食に注意。

水回りに最適なカビ対策洗剤

鈴木油脂工業かびとりいっぱつ

  • ジェルタイプだから壁面にピタッと密着
  • ゴムパッキンや目地の頑固な黒カビに
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  • 嫌な塩素臭がほとんどしないから現場も快適

東栄部品VIROX レストロックス

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  • 非刺激・非腐食性で素材や肌にやさしい
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アムテックスパルタン RJ8

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  • 在宅現場や団地の室内清掃に最適
  • 目地・浴槽・洗濯機パンの黒ずみ&カビ除去に